フジテレビのアナウンサーとして、だれもが知る人気番組を担当してきた田中大貴さん。独立した現在は、スポーツアンカーとして、経営者として、活躍の場は多岐にわたります。そんな多忙を極める田中さんとは、衣装を通じて交流がスタート。そこで今回は「ジェンテ ディ マーレ」のショールームにお招きし、ビジネスからプライベートまでをカバーする服装へのこだわり、今季気になった逸品など、たっぷりお話を伺いました。
局アナ時代は番組ごとに用意していただいた衣装を、1日6回は会社で着替えていました。沢山の服を見て、体感することを数十年続けてきたお陰で、それぞれの場面に合わせた装いや、自分らしいバランス感覚を身につけることができたと思います。
アナウンサーは、その場の状況を視聴者の皆さんに伝える仕事です。主役ではないので出過ぎてはいけないけれど、自分のアイデンティティを出す必要性はあります。装いで自分らしさを表現するなら、私の場合は襟の幅やボタンの素材といったように、ディテールでさりげなく個性を光らせるのが好き。それは今も変わっていません。現在は働き方が多様になったため、商談からスポーツの現場、プライベートまで、その日の予定がすべて賄えるオールマイティな服装を心掛けています。
チルコロを代表する、裏起毛が施されたコットンフリースジャケット。伸縮性が高くシワになりづらいため、オンもオフも軽快に楽しめる。ジャケット¥72,600(税込み) その他/私物
私にとって服装は、ファッションというよりも、仕事のパフォーマンスを上げる要素のひとつ。アイテム選びの入口がズレると体にストレスがかかり、結果、声にも影響してしまいます。これまで何度か衣装でも着させていただいたチルコロのジャケットは、きちんと見えるのに、着心地はまるで上質なスエットをまとっているかのよう。きちんとしたタイドアップスタイルから、Tシャツやフーディなど、インナーを変えるだけで印象が変えられる効率のよさも魅力的。セットアップで着用しても堅苦しく見えないので、足元も革靴からスニーカーまで幅広く楽しめます。
そんなオールラウンダーなチルコロに、私はフィット感においても一目置いています。なぜなら洋服は、体型に合わせてぴったり着たいため。局アナ時代は視聴者の方に、「サイズが小さくありませんか、もうワンサイズ上げたほうがいいのでは」と、ご指摘を受けたこともありました(笑)。しかし自分の体と服の間に余計な幅を取らないほうが気持ちも引き締まるし、なにより仕事に集中できるのです。このこだわりは、今でも私のキャラクターのひとつとして差別化したい気持ちがあります。
保温性が高く軽量なシャツアウターは、空気をたっぷり含んだような優しい着心地。ナイロンを高密度に織りあげることで、スポーティでありながらエレガントな雰囲気も楽しめる。シャツアウター¥63,800(税込み) その他/私物
服に限らず、何事もその道のプロからのアドバイスを大切にしています。このアスペジのシャツアウターは、軽くシワにならず、屋外の急な天候の変化や寒暖差にも対応してくれると、スタイリストの田川 匠さんから薦めていただいたもの。アウターとシャツの中間くらいの絶妙なアイテムは一見カジュアルですが、仕立てのいいシャツはジャケット代わりにも、羽織物にもなるので、これからの季節に重宝することは必至。カーキの色調も絶妙です!
色といえば、自分で選ぶとどうしてもモノトーンに偏りがちに。先日、初めてカラー診断をしていただいたのですが、私はベージュやカーキを積極的に取り入れたほうがよいそうです。そうやって自分の枠外にある新しい発見から戦闘服になっていくものも多く、周りからの反応がいいと嬉しさも倍増します。
毎シーズン、シルエットやディティールが少しずつアップデートされている、アスペジを代表するM65。撥水性に加え、高機能の中綿も搭載されている。ブルゾン¥116,600(税込み) その他/私物
カジュアルな装いほど、必ず1点きちんとしたアイテムを身に着けるようにしています。特に腕時計はカンバセーション・ピースにもなるので、社会人になってからフジテレビを退社するときまで、節目、節目で自己投資してきました。一本一本思い入れがあるので、身に着けることで自分を鼓舞するきっかけにもなっています。
アスペジのシャツアウターの流れで気になったのが、ロングセラーのM65。なかでもこのモデルは着丈も短く、シルエットもコンパクトなのでタウンユースとしても違和感なく着られそう。多様な働き方が主流の時代に、ちょうどいいバランス感覚をもった一着に出合えました。手に入れたら、きっと無骨な黒文字盤の腕時計を合わせたくなると思います(笑)。
ストレッチの効いたモールスキンの様な質感が魅力のチルコロセットアップ
田中大貴
兵庫県出身。慶應義塾大学環境情報学部卒。
大学時代は体育会野球部に所属し、プレーをする。
2003 年~フジテレビに入社し、アナウンサーとして勤務。
「とくダネ」「すぽると」をはじめ数々のスポーツ中継等を担当。
バンクーバー五輪、リオデジャネイロ五輪現地キャスター。 プレゼンター、MC、実況者を歴任。
2018 年に独立しスポーツアンカー、経営者として活動中。東京五輪では IOC ベニューMC を務めた。 番組 MC、スポーツ実況、執筆連載などメディア出演の他に Inflight.Co.,Ltd を立ち上げ、 スポーツチーム・団体・企業とのビジネスコーディネーション、コンサルティング、メデ ィア制作、CSR 活動イベントの企画・運営も積極的に取り組む スポーツアンカーとスポーツビジネスの世界、この二つで勝負すると覚悟を決め邁進中
Instagram → @daiki.tanaka_1980